札幌・薬王寺:スキージャンプ台の麓にある世界一の大鏧(だいきん)

今回は本州を飛び出して、北海道札幌市の薬王寺を紹介します。薬王寺は曹洞宗お寺で、世界一の大鑫(だいきん)があることで知られています。

円山公園バスターミナルから宮の森シャンツェ行きバスを利用します

参道はちょっとした山登り

薬王寺は札幌市中央区宮の森に位置しており、1972年に開催された札幌オリンピックのスキージャンプ会場である大倉山ジャンプ台のすぐ近くにあります。地下鉄東西線の円山公園駅からジャンプ台行きのバスに乗り、終点の一つ手前で下車します。そこからお寺までは約300メートルの距離ですが、急な山道を登るため、実際にはそれ以上の距離に感じることでしょう。雑木林の中の道をひたすら進むのでヒグマが出てこないか心配になりますが、札幌市内なので実際にはそんな心配は無用です。

上り坂は見た目よりも大変です

薬王寺は1984年に現在の場所に本堂と納骨堂を移転し、正式に寺号を公称しました。日々の坐禅会や空手教室、夏休み子ども坐禅会、花祭り、そして震災復興支援チャリティーコンサートなど、多彩な活動を行っており、地域に密着した寺院として親しまれています。

梵鐘しらべ

時間      いつでも撞ける
打数
前捨て鐘
実質
後捨て鐘

日本新三大夜景の北九州・長崎・札幌

薬王寺を訪れた日はあいにくの曇り空でした。

天気が良ければ札幌市街のパノラマビューが楽しめるそうです。特に、お寺近くの大倉山ジャンプ台からの夜景は、2018年に「日本新三大夜景」に認定されました。

北海道と言えば函館の夜景が有名な北海道ですが、札幌の夜景も負けていません。晴れた日に訪れたら、素晴らしい景色を堪能できることでしょう。

梵鐘ものがたり

世界一の大鏧(だいきん)

仏壇にあるチーン♪(おりん)の超巨大版

薬王寺を訪れる最大の魅力の一つは、世界一の大鏧です。仏壇で「チーン」と鳴らすお鈴(おりん)は、寺院では鏧子(けいす)と呼ばれる大きなものに変わりますが、薬王寺の大鏧はさらに巨大で、「国安平和の鐘」として国家の安泰と平和を祈念しています。この大鏧は誰でも鳴らすことができ、鳴らすための棒である棓(ばい)も大型です。そのため、鳴らすと「ゴーン」という深い響きが寺院全体に広がり、まるで梵鐘のような音色が楽しめます。動画でその音色を確認してみてください。

アクセス

住所

北海道札幌市中央区宮の森18丁目1263−3

ホームページ

http://yakuoji.com/

お寺の鐘しらべ管理人

  • 東京在住のサラリーマン
  • 梵鐘の愛好家
  • 出張先や夜時間に梵活中

皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。

しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。

「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。

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