御忌の期間は毎朝8時に鐘が鳴る
京都・東寺:京の始まりと幻想ライトアップ
東寺の五重塔は、新幹線の車窓から見える京都のシンボル的な存在です。この塔は高さ55メートルを誇り、五重塔として日本で最も高いだけでなく、木造建築物としても日本一の高さを持っています。この美しい古代建築は毎晩ライトアップされています。特に紅葉の季節に行われる夜間拝観は多くの見物客が訪れます。五重塔は歴史の中で何度か焼失しました。現在の塔は約400年前に徳川家光が寄進したものです。
地元で人気の朝イベント
東寺は、平安京が794年に造営された際に、その東の守りとして建てられました。当時は羅生門の東西に東寺と西寺が対で建っていましたが、羅生門と西寺はやがて姿を消し、東寺だけが現代まで残りました。空海が晩年を過ごした御影堂では、毎朝6時に「生身供(しょうじんく)」という法要が行われ、弘法大師に朝食が捧げられます。
この法要は予約不要で、6時の開門前には地元の常連さんがたくさん集まってきます。開門と同時に鐘が鳴り始めて、10打が終わると参拝者はお堂に入ることができます。
現代に唯一残った平安京の面影
平安時代の道がそのまま残る櫛笥(くしげ)小路
創建当初の姿を色濃く残す東寺は、平安時代の建物配置がそのまま現代に伝わっています。境内の南北を貫く軸線上に、建物が一直線に並んでおり、特に北大門から観智院に向かう「櫛笥(くしげ)小路」は、平安時代から唯一残る通りとして知られています。この通りの名は、かつてこの地に住んでいた「櫛笥大納言」に由来します。また、平安時代後期に建てられた宝蔵は、東寺で現存する最古の建造物で、床板にはかつて羅城門の扉が転用されたと言われています。1994年には「古都京都の文化財」の構成遺産としてユネスコ世界遺産に登録されました。
梵鐘しらべ
時間 | 毎朝6時 |
打数 | 10打 |
前捨て鐘 | ー |
実質 | 10打 |
後捨て鐘 | ー |
京都土産におススメ、志津屋のカルネ
京都と言えば和食のイメージが強いですが、総務省の調査によると一世帯当たりのパン消費量は京都府がダントツ一位です。
確かに京都には多くのパン屋さんがありますが、その中でも特におすすめしたいのが志津屋のオリジナルパン「カルネ」です。ドイツ風のフランスパンにハムと玉ねぎがサンドされ、マーガリンで絶妙に味付けされた逸品です。
旅のおやつ、お土産にぴったりで、京都駅の中にもお店がありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。京都のパン屋さんSIZUYA【志津屋】公式Webサイト
梵鐘ものがたり
毎朝6時を告げる鐘は御影堂の前にある
法要の始まりを告げる朝の鐘
東寺の梵鐘には銘がありませんが、寺の資料「東宝記」によると、貞和四年(1348年)に作られ、足利尊氏の寄進と伝えられています。表面には密教特有の種字が刻まれていて、下の縁にあしらわれた密教法具の三鈷杵(さんこしょ)文様が特徴的です。現在、当時の鐘は宝物館で保存されていて、鐘楼ではレプリカが毎朝の開門を知らせるために使用されています。
東寺は京都駅から徒歩約15分くらいの距離で、境内には朝5時から入ることができます。京都を訪れる際には、ぜひ東寺での朝のひとときをお楽しみください。京都の旅の始まりを美しく彩ってくれることでしょう。
アクセス
住所
京都府京都市南区九条町1
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お寺の鐘しらべ管理人
- 東京在住のサラリーマン
- 梵鐘の愛好家
- 出張先や夜時間に梵活中
皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。
しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。
「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。
一緒に梵鐘を巡る旅に出かけましょう!