ミステリー
京都・大雲院:八坂の新名所『銅閣寺』と祇園社の鐘
京都でも屈指のフォトスポット『八坂の塔』の近くにもう一つ気になる塔を見たことありませんか?お寺のようですが、建物は非常に近代的で独特な様式をしています。
この塔は、大倉財閥を築いた大倉喜八郎が建てたものです。喜八郎は明治維新から大正期にかけて、政府や軍部の物資調達を基盤に一代で財閥を築きました。晩年を過ごすため、眞葛が原と呼ばれるこのエリアに別荘「眞葛荘」を建て、そのシンボルとして塔を1928年に完成させました。しかし、喜八郎はその年に90歳で亡くなり、完成した塔を見ることはありませんでした。
奈良・榮山寺:藤原南家に伝わる菅原道真ゆかりの梵鐘(国宝)
奈良県五條市の榮山寺は、藤原南家の武智麻呂によって創建された歴史あるお寺です。武智麻呂の子である藤原仲麻呂が建立したと伝えられる八角堂は奈良時代初期の状態をそのまま今に伝えています。1300年前の建築物でありながら、建てられた時期が特定できている点でも貴重な文化財で国宝に指定されています。
京都・高台寺:大阪城炎上を見守った時雨亭の伝説を検証してみた
豊臣秀吉の正室である北政所は、秀吉の死後、1605年に京都東山の高台に高台寺を建立し、出家して高台院と名乗りました。徳川家康は寺院の建設に部下を参加させるなど、高台院の活動を積極的に支援しました。表向きは豊臣家の菩提を弔うことが目的とされていましたが、実際には大阪城に集結する豊臣勢力を抑え、京都に高台院を留める狙いがあったのです。家康の策略は見事に成功し、高台院は炎上する大阪城を無言で見つめていたといわれます。
京都・平等院:平安時代に現れた梵鐘美術の最高傑作(国宝)
平等院(びょうどういん)は、藤原氏が最も勢力を誇った平安時代中期1052年に創建されました。京都府宇治市宇治蓮華にある寺院で、藤原道長の別荘を息子の藤原頼通がお寺に改修しました。平等院には平安貴族の華やかな建造物や文化財が受け継がれていて、1994年(平成6年)にはユネスコの世界遺産「古都京都の文化財」の一部として登録されました。
東京・泉龍寺:伝説の僧侶良弁ミステリーと大型鐘楼
今回紹介するのは泉龍寺。小田急線狛江駅の目の前に位置しています。東京以外ではあまり知られていないお寺ですが、珍しい型の大きな鐘楼は必見です。お寺には奈良時代の僧侶・良弁(ろうべん)にまつわる伝説と品物が伝えられています。良弁はお寺の弁財天池で雨乞いの儀式を行ったとされています。この一帯の地名である和泉(いずみ)は弁財天池の湧水が由来とされています。お寺の裏手には、良弁のお墓とされる古墳が残されていてます。これが本当に良弁のお墓であれば、世紀の大発見と言えるでしょう。