
梵鐘単体の評価
京都・六角堂:聖徳太子ゆかりの地といけばな発祥の寺
京都市にある頂法寺は、そのお堂が六角形をしていることから六角堂と呼ばれています。六角形の形状は、隣接するビルのエレベーターで上から眺めるとよく分かります。

いけばなの家元がお寺の住職も兼務
六角堂は聖徳太子が創建したと伝えられています。四天王寺建立のため材木を探しに京都を訪れた際、この地の池で沐浴しました。その時、持参していた仏像が動かなくなったため、その場にお堂を建てたのが頂法寺の始まりとされています。
六角堂には「池」があったことから、お寺の住職は「池坊(いけのぼう)」と呼ばれるようになりました。そして、池坊家はいけばな(華道)の発祥の地とされ、代々、六角堂の住職を務めながら家元を継承しています。今日でも池坊は華道の中心として広く知られています。

梵鐘しらべ

時間 | 12時、17時 |
打数 | ー |
前捨て鐘 | ー |
実質 | ー |
後捨て鐘 | ー |
梵鐘ものがたり

徳を高め、煩悩を鎮める鐘の響き
六角堂の鐘楼は、本堂の境内ではなく、通りを挟んだ向かい側に建てられています。この鐘楼は天保11年(1839年)に堀尾忠氏によって寄進され、現在は京都市指定有形文化財となっています。
かつてこの鐘は、鴨川の洪水や戦乱の際に警鐘として使用され、災害や戦乱の危険を知らせる重要な役割を果たしました。しかし、太平洋戦争中に供出され、一度失われてしまいました。その後、1954年(昭和29年)に新たに鋳造され、現在も六角堂に鐘の音を響かせています。
鐘には次のような銘文が刻まれています。
「花外 蒲牢の響き 長安 半夜の天 撃つ人は盛徳を輝かし 聞く者は名纏を解く 朝に遠山の碧を渉り 暮れに街市の烟にむせぶ 観音妙智力 寿幾千年か算えん 慶長拾乙巳の年 春季 如意珠の日」
「この鐘の音は、俗世を超えて遠くまで響き渡る 長安の夜空に響き渡る鐘の音のように、六角堂の鐘も広く鳴り響く 鐘を撞く者は徳を積み、聞く者は煩悩から解放される 鐘の音は、朝には遠くの山々に響き渡り、夕暮れには町の喧騒に溶け込む 観音菩薩の加護によって、この鐘の響きが何千年も続くだろう」

アクセス
住所
京都府京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248
ホームページ
皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。
しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。
「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。
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