梵鐘単体の評価
京都・永観堂:みかえり阿弥陀の伝承と鐘の響きが紡ぐ物語
京都市左京区に位置する永観堂禅林寺(通称・永観堂)は、平安時代初期の863年、弘法大師(空海)の弟子である真紹(しんじょう)によって創建されました。永観堂は、その美しい紅葉が特に有名で、秋には境内を彩る鮮やかなもみじが訪れる人々を魅了し「モミジの永観堂」として親しまれています。
本尊は珍しい振りむいた姿の仏像
永観堂の建物は全て廊下でつながっています
永観堂の名は、7代目住持の永観から由来しています。この寺の本尊は「みかえり阿弥陀」として知られる阿弥陀如来立像で、背後には特別な伝説が伝わります。1082年2月15日の早朝、永観が阿弥陀堂に入った際、既に堂内で修行している人影が見え、驚きます。それは実は阿弥陀如来そのもので、永観の方を振り向きながら「永観遅し」と告げたといいます。以来、この「みかえり阿弥陀」は振り向いたままの姿で静かに佇んでいます。日本において振り向く姿の阿弥陀像は非常に珍しく、永観堂の像は特に古く平安時代末期の制作とされ、日本最古のものといわれています。
梵鐘しらべ
時間 | 毎日16時 |
打数 | 23打 |
前捨て鐘 | 3打 |
実質 | 18打 |
後捨て鐘 | 2打 |
京都屈指の行列店、山元麺蔵
京都のうどん店として有名な「山元麺蔵」は、絶品の土ゴボウを使ったメニューで大人気のお店です。うどんの香り豊かな出汁や、コシのある麺もさることながら、特に土ゴボウの風味が際立っており、これが看板食材ともいえる魅力の一つです。香ばしくて力強い土ゴボウの味わいが、うどんと絶妙に調和して、多くの来店客を魅了しています。
お昼時はもちろん、ほぼ一日中行列が絶えないため、訪れる際には予約が必須です。電話予約は3日前から受け付けていますが、10時20分から14時の時間帯は当日のみの受付となっています。早朝9時に電話してもこの時間帯は埋まっていることが多いですが、ぜひチャレンジしてみてください。
山元麺蔵のお隣にはテイクアウトの店舗があり、そこにもイートインコーナーがあります。写真はそのときのものです。イートインは比較的並ばずに入れるのでこちらもオススメです。
アクセスは、三条大橋から永観堂方面へ向かって歩き、岡崎公園の向かい側にあります。京都に訪れる際には、ぜひ一度足を運んでみてほしい名店です。
梵鐘ものがたり
毎年16時に鐘が打鐘される
梵鐘は400年前から改鋳を重ねて三代目
永観堂の境内には、歴史ある梵鐘が高台に位置しています。この鐘は毎日17時に響き、京都の夕暮れを彩る音色として多くの人々に親しまれています。永観堂の梵鐘は第二次世界大戦の金属供出を免れた貴重なものです。鐘には530文字の銘文が刻まれ、ここには長い歴史が刻まれています。文禄五年(1596年)に安土桃山時代の口径二尺五寸の鐘が鋳造され、鐘楼が建てられたことに始まり、宝永五年(1708年)にはさらに大型化を望まれ、口径三尺の鐘に改められました。しかし音色に満足できず、寛保三年(1743年)に再度改鋳されました。二回目、三回目の鋳造ではそれぞれの先代の鐘が溶かされて新たに作られたと考えられ、梵鐘の歴史は400年以上の時を経て現代に伝わっています。
ARC浮世絵・日本絵画ポータルデータベース UCB-2_1_10_02_024
アクセス
住所
京都府京都市左京区永観堂町48
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お寺の鐘しらべ管理人
- 東京在住のサラリーマン
- 梵鐘の愛好家
- 出張先や夜時間に梵活中
皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。
しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。
「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。
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