神奈川・大山寺:雨降り伝説が息づく霊山に響く鐘

神奈川県伊勢原市の大山(標高1252メートル)は、古くから雨乞いの霊験あらたかな山として「雨降山(あふりやま)」とも呼ばれ、農民たちの山岳信仰の対象とされてきました。江戸時代には「大山詣」が物見遊山を兼ねた集団参拝として流行し、春日局も徳川家光の名代として二度この地を訪れています。

大山名物のこま参道を歩く

大山寺は、奈良・東大寺の初代別当である良弁(ろうべん)が開いたと伝わる歴史ある寺院です。山麓の「こま参道」には、大山の名物である「大山こま」や「大山とうふ」の店が軒を連ねます。大山とうふは、各地から奉納された大豆と山の清水を用いて作られたのが始まりとされ、素朴で滋味深い味わいが人気です。また、「金回りがよくなる」とされる縁起物・大山こまは、今も土産物として親しまれています。

梵鐘しらべ

時間いつでも撞ける
打数
前捨て鐘
実質
後捨て鐘

梵鐘ものがたり

参詣者が撞ける貴重な梵鐘

大山寺の梵鐘は、もともと徳川家光が寄進した由緒あるものでしたが、明治初期の廃仏毀釈の流れの中で失われてしまいました。現在、鐘楼に掛かる鐘は、昭和24年(1949年)6月に新たに鋳造されたものです。

この鐘は、お賽銭として200円を納めれば、誰でも自由に撞くことができます。関東では参詣者が鐘を撞ける寺院は珍しく貴重です。山岳信仰の霊地で、自らの手で鐘を響かせる体験は、日常を離れた特別なひとときとなるでしょう。

アクセス

住所

神奈川県伊勢原市大山724

お寺の鐘しらべ管理人

  • 東京在住のサラリーマン
  • 梵鐘の愛好家
  • 出張先や夜時間に梵活中

皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。

しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。

「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。

一緒に梵鐘を巡る旅に出かけましょう!

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