奈良・唐招提寺:世界遺産に残る平安の鐘(重要文化財)

唐招提寺は近鉄橿原線の西ノ京駅から歩いて10分くらいで、隣には薬師寺が並ぶ静かな一角にあります。東大寺や興福寺のような市街中心部から少し離れた場所にあり、落ち着いた古刹らしい穏やかな空気で迎えてくれます。創立者は唐から来日した高僧・鑑真。奈良時代の日本で正式な僧を育てるため、聖武天皇が熱心に招いたことからその歴史は始まります。

鑑真、苦難の渡航の果てに

鑑真は渡航を試みるも、5度にわたる失敗の末に失明。唐政府に出国を禁じられていましたが、遣唐使船に隠れて乗船し第6回目の挑戦でようやく日本に到着しました。

東大寺で5年を過ごしたのち、新田部親王の旧邸跡を与えられ、晩年を過ごした地が唐招提寺となります。金堂は、奈良時代末期の材木が今も用いられ、建立当時の姿を色濃く伝える建物です。その歴史的価値から、1998年には「古都奈良の文化財」の一部としてユネスコ世界遺産に登録されました。鑑真の遺志とともに奈良を象徴する存在となっています。

梵鐘しらべ

時間毎日 朝5時 夕方17時
打数
前捨て鐘
実質
後捨て鐘

梵鐘ものがたり

高台から響く鐘の音

唐招提寺の梵鐘は創建当時から残されている貴重な鐘で、国の重要文化財に指定されています。銘文が無いため正確な製作時期は不明ですが、平安時代初期のものと考えられています。
今も毎日、朝5時と夕方17時に打ち鳴らされ、千年以上もの間絶えることなく響きを伝えてきました。

アクセス

住所

奈良県奈良市五条町13−46

お寺の鐘しらべ管理人

  • 東京在住のサラリーマン
  • 梵鐘の愛好家
  • 出張先や夜時間に梵活中

皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。

しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。

「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。

一緒に梵鐘を巡る旅に出かけましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA