
梵鐘単体の評価
京都・東本願寺:飛天と鳳凰の芸術梵鐘
京都には数多くの名刹が立ち並びますが、その中でも「最も京都駅に近い大寺院」といえるのが東本願寺です。新幹線で京都駅に到着すると、まず目に入るのは駅前にそびえる京都タワー。そのすぐ裏手に広がる荘厳な伽藍が東本願寺で、駅の地下街からもアクセスできるため、観光や帰路の「ちょい寄り」にも便利な立地です。

世界最大級の木造建築 ― 御影堂
境内に入るとまず目を引くのが御影堂。親鸞聖人の御影を安置する堂宇で、その規模は世界最大級の木造建築に数えられます。堂内は法要の時間以外は自由に参詣者が出入りでき、畳敷きの広大な空間でそれぞれの時間を静かに過ごす姿が見られます。

梵鐘しらべ

| 時間 | 夏4時50分、春秋5時50分、冬6時20分 |
| 打数 | 11打 |
| 前捨て鐘 | ー |
| 実質 | ー |
| 後捨て鐘 | ー |
梵鐘ものがたり

時をつなぐ新旧の芸術梵鐘
境内には、かつて2010年まで使われていた旧梵鐘が今も保存されています。慶長9年(1604)に鋳造されたもので、龍頭が撞き座と直交する「古代鐘」の特徴を備えています。記録によれば、この鐘は境内で鋳造されたと伝わります。
鐘身には飛天と鳳凰の姿が陽鋳され、芸術性の高い造形が施されていましたが、老朽化のため2010年に新しい梵鐘が造られました。鐘楼も2025年に改修が行われ、現在も整った姿で訪れる人を迎えています。鐘の真下には音響効果を高めるための瓶(かめ)が埋められており、撞かれた音が柔らかく響くよう工夫されています。

アクセス
住所
京都府京都市下京区烏丸通七条上る
ホームページ
皆さんお寺で鐘を鳴らした経験があると思います。お寺の鐘、梵鐘(ぼんしょう)はとても身近な文化です。それぞれの寺や地域の歴史を反映し、豊富なバリエーションが存在します。
しかし最近では騒音問題や人手不足により、その文化は急速に失われつつあります。日々の生活や街の風景が変わる中で、鐘の音は変わらない唯一の文化遺産です。
「お寺の鐘しらべ」では、梵鐘にまつわる文化や歴史を通して、鐘の魅力を発信しています。朝活やお仕事後のひとときに楽しめるプチ旅行の参考としてもご活用いただけます。
一緒に梵鐘を巡る旅に出かけましょう!



